汗抜き加工とは?クリーニングに出す前に知りたいメリット・デメリット
【この記事で分かる事】
- 汗抜き加工でよく落ちる汚れ
- 汗抜き加工にも種類がある
- 汗抜きするタイミング
「汗抜き加工もいかがでしょうか?」
クリーニング店でよく提案されるけど、汗抜き加工にどんな効果があるのかしっかり理解している方は少ないと思います。
Wクリーニングとも呼ばれる汗抜き加工がどのようなものなのか?
汗抜き加工のメリット・デメリットをしっかり押さえて、洋服をクリーニングに出す際に活かしましょう!
目次
- 1.汗抜き加工とは
- 2.汗抜き加工は2種類ある
- 3.汗抜き加工の効果とメリット・デメリット
- 4.汗抜き加工すべき洋服の種類と頻度
- 5.おわりに
汗抜き加工とは
汗抜き加工は名前からイメージできる通り、汗に含まれる塩分のような水溶性の汚れを洗い落とす洗浄方法です。
ドライクリーニングは油汚れを落とすのに長ける一方で、水溶性の汚れを落とすのは苦手です。そのためクリーニング店ではその弱点を補う形で汗抜き加工(Wクリーニング)をオプションとして提案することが多いです。
(参考:ドライクリーニングとは?)
汗汚れは目に見えづらく、放置すると黄ばみや変色・匂いに繋がるので定期的に汗抜き加工を付けてクリーニングするのがおすすめです。
汗抜き加工は2種類ある
汗抜き加工には2つの方法があります。ドライクリーニングした後にさらに水洗いも行う「ウェットクリーニング」と呼ばれる方法と、ドライクリーニング中に水溶性汚れを落とす特殊な洗剤を使用する方法があります。
ウェットクリーニングは水を使用するため汚れ落ちが良い一方で、水に弱い繊維だと色落ち・型崩れ・縮が起きるリスクがあります。そのため職人の技術が品質に出やすい方法といえます。
また実質2回洗いをするため時間や費用が掛かります。
ドライクリーニング中に特殊な洗剤を使用する汗抜き加工は、洗浄効果はウェットクリーニングと比べると一歩及びませんが、1回の洗いで水溶性汚れも油溶性汚れも落とせるので安価かつ納期も短めです。
クリーニング店によって汗抜き加工の手法が異なるのでお近くのクリーニング店のスタッフにお尋ねください。
汗抜き加工の効果とメリット・デメリット
汗抜き加工のメリット
- 着心地が良くなる
- 油溶性・水溶性どちらの汚れも落とせる
- 黄ばみ・匂い・虫食い対策になる=衣類が長持ちする
長く着続けた衣類は汗による塩分が蓄積して重くなるため、汗抜き加工後は体感で分かるほど軽くなる場合もあります。
洋服の汗汚れは放置すると、シミや匂いの他に虫食いにも繋がります。そのため原因となる汗汚れを定期的に落とすことで衣類の長持ちにも繋がります。
汗抜き加工のリスク・デメリット
- セット品の場合は全点にクリーニングと汗抜き加工しないと風合いが違って見えてしまう。
- ウェットクリーニングの場合、色落ち・型崩れ・縮みのリスクがあり品質差が大きい。
汗抜き加工は洗浄力が高いため、スーツ上下セットなどの場合は全点に加工を付けないと、見栄えのバランスを損ねてしまう場合があるので気をつけましょう。
また、汗抜き加工の方法の1つである「ウェットクリーニング」の場合は、洗浄力が高い一方で、リスクも高く技術を求められるため、信頼できるクリーニング店に依頼するようにしましょう。
汗抜き加工すべき洋服の種類と頻度
- 長く着続けているスーツ・ゴワついたスーツ
- 水洗いできない衣類
- これから長期保管する衣類
- 汗をたくさんかいた衣類
- 汚れが目立つ衣類
- お茶・お酒など跡が見えづらい飲み物をこぼした衣類
- 大切なシーンに着ていく衣類
- 冬場でも電車や屋内で蒸し暑さを感じた時
汗染みは汗をかいた数日後、忘れたころに浮き上がるものです。なので季節関係無く「今日は汗をかいたな」と実感したらすぐに洗うのが理想です。
スーツの場合は、夏場は月1~2回の汗抜きクリーニングが望ましいです。夏場以外でもクリーニング3回に1回は汗抜きしましょう。
婦人ブラウスといった汗を吸いやすい衣類はクリーニング2回に1回は汗抜きした方がよいです。
また、洋服を長期保管する際には、汚れ残しがシミに繋がる場合があるため、汗抜きは非常に有効です。季節の変わり目の衣替えシーズンのクリーニングは汗抜きを利用するがおすすめです。
おわりに
汗抜き(Wクリーニング)は洋服を長持ちさせるうえで大切なメンテナンスの意味を持ちます。
大切な洋服は黄ばみや匂いが発生する前に汗抜き加工でメンテナンスしましょう。